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意志薄弱の文学史/坂口周

意志薄弱の文学史/坂口周

¥4,180価格
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意志薄弱の文学史 日本現代文学の起源

近代から現代に至る文学の「視覚性」に注目し、日本に流れる「曖昧」の系譜を辿ることで、「意志」をめぐる近代の攻防をあぶりだす。日本文学史を読みかえる、俊英による革命的な文学論。 ▼近代から現代に至る文学の「視覚性」に注目し、日本に脈々と流れる「曖昧」の系譜を辿ることで、「意志」をめぐる近代の激しい攻防をあぶりだす。 ▼映画や写真など、テクノロジーの革新による「視覚性」の新たな編成が要請された近代以降、 日本文学において、柄谷行人が、その端緒を「風景の発見」と述べたように、視覚性=認識、すなわち「内面」の問題が、大きな関心事でありつづけた。 しかし、本書で探求されるのは「風景」や「近代的自我」や「主体性」ではなく、 「不安」、「夢見」、「言い間違い」、「意志薄弱」といった、「曖昧」きまわる様態である。

 

▼正岡子規、夏目漱石、内田百?、志賀直哉、横光利一、川端康成、大江健三郎を中心にして、 近代文学における「曖昧」の系譜を可視化し、文学史そのものを読みかえるのみならず、 日本「現代」文学の起源を突き止めてゆく、大胆不敵な一書。 【目次】

 

 序 章 「曖昧未了」から「意志薄弱」まで 第一部  第一章 運動する写生 ―― 正岡子規と映画の論理   一 「起源」としての一八九六年   二 活動写真の時代   三 「写生」の二面性   四 「活動」の原理   五 「曖昧未了」の美学 ―― 余韻から運動へ   六 写生的認識とモンタージュ   七 夢の〈推移〉の理論へ  第二章 催眠、あるいは脳貧血の系譜 ―― 夏目漱石から志賀直哉へ   一 催眠術言説の成立   二 漱石文学と催眠現象 ―― 〈夢見〉る心地   三 「さびしさ」という方法 ―― 国木田独歩の感化   四 志賀直哉の「さびしさ」へ   五 悲喜劇の構造 ―― 「鳥尾の病気」論   六 病と熱情のサロメ ―― シンボリズムとしての神経衰弱   七 脳貧血の美学 ―― 文学による「心の自由」を求めて   八 「風流」論へ    第三章 〈気づき〉の神秘主義 ―― 内田百閒と夢小説   一 「気づく」ことのテーマ性   二 既視のメカニズム   三 漱石という端緒   四 媒介項としての志賀直哉   五 「崇高」と「美」のはざまに   六 「ぼんやり」から「はっきり」へ ―― 「冥途」論   七 佐藤春夫「西班牙犬の家」の夢空間   八 照応する「城の崎にて」 ―― 夢の軌道   九 「新感覚」の先へ 第二部  第四章 発声映画(トーキー)の時代 ―― 横光利一の〈四次元小説〉論   一 昭和文学への転換 ―― 「新感覚」のパラダイム   二 〈超‐現実〉の心理 ―― 「曖昧」の「朦朧」からの脱離   三 トーキーの思想圏 ―― 発声という革命   四 矛盾的同一体としてのトーキー   五 有声を支える四次元   六 小説の「連絡体」としての四次元   七 偶然性と倫理 ―― プロトタイプとしての『寝園』   八 「純粋小説」における恋愛の意味   九 「懐疑」と「会議」 ―― 『家族会議』における〈幸福〉への決意  第五章 一九六三年の分脈 ―― 大江健三郎と川端康成   一 「曖昧」から「あいまい」への受け渡し   二 サルトルの「想像力」   三 「空の怪物アグイー」論 ―― 空の夢、あるいは映画の空   四 川端康成の何が「あいまい」なのか   五 虚無を解消する方法 ―― 「片腕」論   六 「あいまい」の行方  終 章 「意志」をめぐる攻防   あとがき   文献一覧   人名索引

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